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朝鮮日報1/11☆【コラム】桑田佳祐のソウル公演




*朝鮮日報    記事入力 : 2015/01/11 07:11
【コラム】桑田佳祐のソウル公演



 1995年夏、日本の人気ロックバンドが「LOVE KOREA」という曲をリリースした。「チゲ」「キムチ」「オモニ(母さん)」「僑胞(キョッポ=在日韓国人)」「チョゴリ(韓服の上衣)」「ゲンチャナヨ(大丈夫)」などの韓国語が入り混じり、「そりゃオモニが言った麗しLove Korea」と歌っている。このバンドのボーカルはテレビで韓国料理店に行き、韓国語で「オモニ」「ヨボセヨ(もしもし)」と叫び、韓服を着た人たちと一緒に「アリラン」を歌った。最も日本的で、だからこそ日本人が最も愛するが歌手がなぜこのような「親韓的な行動」をするのか、彼自身が直接説明したことはない。

 それからほぼ20年たった2014年12月、このバンドのボーカルは日本人の2人に1人が視聴するNHK『紅白歌合戦』のステージで、『ピースとハイライト』という曲を歌った。「教科書は現代史をやる前に時間切れ/そこが一番知りたいのに」「悲しい過去も 愚かな行動も 人間(ひと)は何故(なぜ)に忘れてしまう?」。ステージのバックには安倍首相や朴槿恵(パク・クンヘ)大統領のお面をかぶった子どもたちが小突き合うシーンが登場した(原文ママ)。その数日前、このバンドはコンサート会場を訪れた安倍晋三首相に向かって「衆院解散なんてむちゃを言う」と「直撃弾」を飛ばした。

 桑田佳祐(58)と、彼が率いるバンド「サザンオールスターズ」のことだ。1978年にデビューした桑田は、韓国で例えるなら「チョー・ヨンピル」クラスの大物人気歌手だ。異なる点があるとすれば、今も彼が新曲を出せば間違いなく音楽ランキングの1位になるということだ。音楽的にも社会的にも絶対的に尊敬されている桑田が2013年夏、安倍政権の暴走ぶりを批判した『ピースとハイライト』をリリースするや、日本社会は騒然とした。そして昨年末に桑田が見せた「反安倍パフォーマンス」はさらに議論を呼び、彼に対する中傷が増えた。

 しかし、桑田はやめなかった。彼はこのほど、公式ホームページに3月リリース予定の新曲『平和の鐘が鳴る』の歌詞を事前公開した。今年は韓国にとっては光復(日本統治からの開放)70周年、日本にとっては敗戦から70周年だ。桑田は「過ちは二度と繰り返さんと/堅く誓ったあの夏の日/未だ癒えない傷を抱えて/長い道を共に歩こう」と歌う。桑田の歌は慰安婦強制動員などの明白な歴史的事実すら否定する日本に自省を促す。こうした状況のため「天下の桑田」もコーナーに追い込まれている。「あんな歌は日本ではなく韓国でまず歌え」「また反日の歌か」「お前、在日韓国人じゃないの?」…。毎日悪質な書き込みがネット上に飛び交っている。

 桑田は韓国にも大勢のファンを持つが、来韓公演はまだない。韓日両国共に意義深い今年、ソウルで桑田のステージを見てみたい。桑田と意思を同じくする両国の歌手がステージにそろって立てば、両国国民の閉ざされた心を開く「平和のコンサート」になるだろう。ソウル公演の成功は、東京公演につながる可能性がある。今、韓日間には形式的な首脳会談よりも歴史と現実に踏み込んだ人々の連帯の方が切実に必要とされている。

政治部= 鄭佑相(チョン・ウサン)次長

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
by joonkoala | 2015-01-12 08:20 | その他
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