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Kstyle(10asia)2/29☆ Vol.1 ― ペ・ヨンジュン「私は何に支えられてここまで来れたのだろう」




*Kstyle (10asia )   2012年02月29日18時28分
Vol.1 ― ペ・ヨンジュン「私は何に支えられてここまで来れたのだろう」



いつからかペ・ヨンジュンという存在は、私たちの頭の中に固定化されたイメージとして記憶されているような気がする。MBC「太王四神記」以後、「ペ・ヨンジュンといえば?」と言われて思い出すのは、いつくかのCMと、海を越えてやってくる日本人観光客たちの存在であった。明洞(ミョンドン)の街に置かれたパネルでは、いつも同じ微笑を浮かべていた男。だからなのか、ペ・ヨンジュンと顔を向き合わせて会話をすることができるこの機会が、より興味深く新鮮に感じられた。これは9月30日、東京ドームで開かれた「韓国の美をたどる旅」出版記念イベント後に行われたインタビューの記録である。予定されていた短いティータイムが、どんどん長くなって一時間を超えるインタビューになってしまったが、それでも彼はずっと微笑みながら冗談を飛ばし、そして真剣な表情からは文章で表現できない“交流”の瞬間を作り出してくれた。ぜひこの記録が私たちが知っているようで知らなかった“一人の人間 ペ・ヨンジュン”というドアを開ける鍵になることを願う。


―ペ・ヨンジュン氏に世界市場での進出を期待する視線もあって、時代の流れ自体がデジタルに近づいているのにむしろその流れに逆行しているような感じがします。世界的なことより韓国的なもの、デジタルよりはアナログに近い作業に関心を持つことになった理由が気になりますが。

ペ・ヨンジュン:私のために韓国の撮影現場に来られた家族(ファン)の方々が、撮影現場だけ見て帰ってしまうのは少し残念だと思っていたんですね。それで「太王四神記」の撮影終了後、検査のために病院で横になっていた時、色々なことを考えました。ある日、「果たして私は何に支えられてここまで来られたのだろうか」という思いがフッと頭をよぎったのです。現在というものは過去が蓄積された結果だから、私がその時間をどのように過ごしてきたのか、何に支えられてここまで来られたのかを学びたい思いで過去を振り返ってみました。そして、自国の文化に関心がない人はないと思いますが、もっと関心を持ってくれれば私たちの文化を興味深く楽しむことができて、楽しみながら発展させることもできると思ったのです。何か新しいことを創り出すためには過去を振り返るのがもっとも正しい答えだと思います。


「韓国の伝統文化を広めようと思ったのは、家族(ファン)がいてくれたからです」
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―日本に来て感じたのは、ペ・ヨンジュンさんの存在が韓国での地位と比べられないほど高かったことですが。

ペ・ヨンジュン:韓国では(記者らを示して)ここにいらっしゃる方々が認めてくださらないから。(笑)一般の方々はマスコミに敏感に反応するしかないと思います。以前から私が“韓流”という言葉を使わないでくれとお願いしたのは、そのように一方的な表現を使うことより、互いに文化交流をした方が良いと思ったからです。韓国の記事が日本でそのまま報道されますから。本当に何が自分達のためであるのかをもう少し考えてほしいと思います。

―韓日両国で感じる人気に少し温度差があるようですが。

ペ・ヨンジュン:私が韓国では人気がないということでしょう?(笑)だけど、韓国にも十分に私の家族(ファン)は多いです。今回東京ドームで開かれたイベントでも韓国から来られた方々を思うと、申し訳なく思い胸が苦しくなって涙が出るほどでした。

―「韓国の美をめぐる旅」出版記念東京ドームイベントで家族(ファン)たちにハガキを送るという舞台演出などのアイデアはご自身が考えたものですか。

ペ・ヨンジュン:はい、私は踊ったり歌を歌うこともできないので、それ以外で気持ちを伝える方法がなくて。演技をするのも少し違うかなと感じました。ハガキは私の心を表現する一つの道具でした。それと、日本語で話をしてみたかったのもあって。残念ながら今回は体の調子があまりすぐれず、熱が40度まで上がったせいで、勉強したものをほとんど忘れてしまったんですけど。

―本を出版したこと以外に韓国の伝統文化の奚琴演奏(楽器)やサムルノリ、古典舞踊公演などをイベントで披露したのは印象的でした。こういう方法で伝統文化を広めて文化交流に積極的に乗り出しているのには、一種の使命感や責任感も必要だと思いますが。

ペ・ヨンジュン:確かに誰かが引っ張ってくれている部分もあります。そして不思議にも、私がそのような考え、そのような心を持つようになったのも、私の家族(ファン)の影響です。「あなたは本当にすごい」という話を聞くと、何かもっとすごいことをしたくなるし、しなきゃならないという気持ちが沸いてきます。日本に初めて来た時、ある海外在住の韓国人の方が泣きながら私に「とても感謝している」と言ってくれたんですが、その瞬間「こんな私にでも何かできることがあるんだな。もっと何かしなきゃいけないな」と思いました。そんなに大げさに考えなくてもいいのに、その当時は強くそう思いましたね。それは誰かに言われたからではなく、私の心の奥の何かが反応したんですよね。

―そうだとしても伝統文化に対して深い関心と愛情がないと、「韓国の美をめぐる旅」で出てくるような文章は書けないと思いますが、今回の作業でもっとも大変だったことは何ですか。

ペ・ヨンジュン:勉強する時間を合わせれば、本作業におよそ1年半程度がかかりました。それなりにあらゆる分野の本を全部買って勉強したし、資料を見て果たしてこれが正確な情報なのか、ここではこう解釈しているのに、あそこでは全然違う解釈になっている、そういうものが多くあって悩みましたね。そういう部分は各分野の先生たちに会って、常に録音機を持ち歩いて、先生らのアイデアと考えを録音して家でまた聞いたりしました。しかし私は物書きでもないので、見たものと感じたこと、考えたものなどを表現するのがかなり大変でした。3ヶ月は眠れなかったし、結局締め切りギリギリまで書いていたせいで、出版社の方々が3日という短い時間で修正するということになってしまって。そのせいで少し脱字もありますね。

「弥勒寺(ミルクサ)での感想を綴った文章は我ながら関心しました」
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―本を書く作業が、演技や写真では感じられない喜びを与えることはありますか。

ペ・ヨンジュン:演技をする時も、喜びを感じたりする時はそう多くはありませんが、たまにそれらを強く感じる時があります。文章を書く時も同じです。自分の文章を見て「わぁ、これ本当に自分が書いたのかな?すごいなぁと喜んだりしますね。(笑)

―例えばどんなところでしょうか?

ペ・ヨンジュン:東京ドームで行った出版記念イベントでも朗読した、弥勒寺(ミルクサ)の感想を綴った文章や、“人情”という情緒が私たちの衣食住を貫いているというテーマを語るところは、「うわぁ、本当に私がこんなすごいことを考えたんだ!」と思いましたね。(笑)今回のような本は二度と書けないと思います。すごく大変だったので、また本を作ることになったら、今度は写真を多く載せようと思いました。今回は写真を多く載せるつもりでしたが、あれほど取材して写真を撮ったのに、使える写真がなくて。必要な写真をリストアップして撮り直そうと思ったのですが、執筆作業に追われてそれができなかったんです。

―今回の本ではご自身で撮った写真も多かったですね。しかも、どれもプロのカメラマン並みでびっくりしたのですが。

ペ・ヨンジュン:写真の形式的な面はそんなに難しいことではありません。大事なのは感性だと思います。いつも思うんですけど、カメラで写真を撮りますが、そのカメラのシャッターを押すのは私の心です。心が許した瞬間、その刹那の瞬間にシャッターを押すので、テクニックよりは感性の部分がもっと重要だと思います。そして、私はデジタル作業はあまりやらない方です。私はフイルムを使うんですが、デジタルカメラで撮ると(前にいるカメラマンを示して)あのように押しまくりますからね。(笑)

―普段はご自身のことについてあまり語らない方なのに、今回の本には周囲の人々に冗談を言ったり、いたずらをする姿がたくさん載ってますよね。

ペ・ヨンジュン:この本は、私自身をさらけ出さないと書けない本です。私は物書きではないので、それを作り出すこともできないし。そのために素の自分が全部現れています。徹夜した翌日、スタッフに“今から寝る。吐きそうなくらい気持ち悪い”とメールを送ったり、ある時は本当に“うぇっ!”と送ったこともありましたね。(笑)


元記事配信日時 : 2009年10月07日14時28分 記者 : チェ・ジウン、写真:イ・ジンヒョック、ペク・ウンハ
by joonkoala | 2012-03-01 07:21 | ぺ・ヨンジュン
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