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朝鮮日報5/22☆「真の韓国茶とは何かを示したい」(上)(下)




*朝鮮日報     2011/05/22 08:40:11
「真の韓国茶とは何かを示したい」(上)

草衣禅師の「茶脈」の3代目を受け継ぐパク・トンチュン所長、来月ソウルで試飲会

冷ました湯で茶を飲むのは日本の緑茶

韓・中・日のうち茶葉の最高の味を生かすのは韓国だけ

 東アジア茶文化研究所のパク・トンチュン所長(58)が、茶をいる鉄釜のふたを開けるたび、広がる香りは魔法のように変化した。ジャスミンあるいはハッカのように爽やかで、かすかに甘いハーブのような香りを漂わせていた生の茶葉を一度いると、鼻を突くような青臭さが出た。もう一度いると、香ばしい香りが広がった。最後にいる過程を経て、釜のふたを開けた時は、すがすがしい香りと香ばしさが同時に広がった。

 今月13日から、全羅南道・順天付近の山あいにある野生の茶畑で、今年の新茶を作っているパク所長は、仏教僧たちや茶の愛好家たちの間で「トンチュン茶」の生産者として知られている。韓国茶の中興の祖と呼ばれる草衣禅師(1786‐1866)が築いた茶の伝統を、3代目として受け継いでいる人物だ。草衣禅師の弟子だった大興寺の住職、故・応松僧侶から草衣禅師の製茶法を伝授された。俳優ペ・ヨンジュン氏が2009年にエッセー集『韓国の美をたどる旅』を通じて韓国の伝統文化の名人11人を紹介した際、茶道の分野ではパク所長を取り上げた。

 パク所長は「韓国の製茶は『蒸す』と『いる』の中間で絶妙に行う」と話した。「茶の陰性の気運や毒性を中和しながら、茶の効能を出す技術は現在、韓国・中国・日本の中で最も精巧だと自負している」とも話した。日本は茶葉を蒸すだけで、中国はいるだけだ。一方、韓国では、茶葉をいるのと同時にふたをして、熱気で蒸す工程を絶妙に合わせ、茶の味と効能を最も高める方法を編み出した。

 パク所長は、ぐらぐら沸き立つほどの「熱湯」で入れるのが、韓国の伝統茶の文化だと話す。沸き立つ湯を一度冷まして緑茶を入れるべきだという「常識」とは対照的だ。パク所長は「1970年代後半に日本に留学し帰国した韓国人が、茶の文化普及運動を繰り広げた際、冷ました湯で入れて飲む日本の改良種の緑茶を韓国に集中的に紹介したため、日本の緑茶が韓国の伝統茶のように扱われるようになった。全羅南道宝城や済州などで大量生産される「やぶきた種」の茶葉は渋みが強く、熱い湯で入れると渋みがさらに強くなるため、冷ました湯で入れるようになった」と説明する。


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東アジア茶文化研究所のパク・トンチュン所長が13日、全羅南道順天の野生の茶畑から摘んだ生の茶葉を、熱した鉄釜に注ぎ入れている。/写真=キム・ヨングン記者


朝鮮日報/朝鮮日報日本語版



*朝鮮日報    2011/05/22 08:40:14
「真の韓国茶とは何かを示したい」(下)

 パク所長は「『九蒸九曝(ばく)』が伝統製茶法だという認識が、韓国茶道界の最大の問題だ」とも話す。「九蒸九曝」とは、9回蒸して、9回乾かし茶を作るという意味だ。「九蒸九曝という方法が出てきた根拠が19世紀の儒学者、李裕元が書いた『林下筆記』。この本で李裕元は、茶山・チョン・ヤクヨンが宝林寺の僧侶たちに九蒸九曝の方法を教えたとしている。しかし、この時代の九蒸九曝は、9回の製茶工程を意味したというよりは、茶葉を蒸したり乾かしたりする時は最も慎重に行わなくてはならないということを強調した言葉とみるべき。ナムル(山菜や野菜のあえ物)もさっと湯がかなくてはならないのに、ましてや茶葉は…。伝統的に仏教文化の核心である茶について、茶山が僧侶に教えたということ自体が矛盾している」

 パク所長に、良い茶を選ぶコツを尋ねた。「茶を煮出してみてほしい。湯の中で開いた葉の形がはっきりしていて、茶が透明でなくてはならない。悪い茶はぼやけた感じがする。香りを嗅いだ時、すがすがしくすっきりした香りでなくてはならない」。茶葉を保管する際は、アルミホイルや陶磁器のようににおいが付きにくく、茶の味と香りに影響を与えない材質の容器が理想的だという。茶器は、中間が膨らんでいて口が狭く、全て飲み終わるまで香りと温度を保てるものがいいと教えてくれた。

 パク所長が1年間に生産する茶は、500g入りのパックで500個にも満たない。値段を付けるのも難しいが、あえて付けるとしたら1パック100万ウォン(約7万3900円)を軽く超えるので売るわけにもいかない。「値段が付けられない」という表現がぴったりだ。僧侶たちやトンチュン茶後援会の会員たちと、何とか分け合う状況だ。そんなパク所長が、今年から「真の伝統茶文化」の普及に自ら乗り出すことになった。「韓国茶とはどのようなもので、どのような味で、どのように作るのかという標準を提示する」という覚悟だ。一般の人を相手に初めて開く「トンチュン茶試飲会」は6月4日、COEX(ソウル市江南区三成洞)で開催される。

順天=金成潤(キム・ソンユン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
by joonkoala | 2011-05-23 05:27 | ぺ・ヨンジュン
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