*innolife 2010/07/11 ペ・ヨンジュン執筆「韓国の美をたどる旅」でも紹介、韓国茶の名人・シン・グァンス(申秀)先生来日記念交流会! ペ・ヨンジュンが「韓国の美をたどる旅」執筆の際にお茶を学びに訪れた名人・シン・グァンス(申秀)先生が来日した。多忙なスケジュールの中、ペ・ヨンジュンファンの熱い要望にこたえ、2007年から「シン・グァンス茶」を日本で紹介しているMiki-Tea Works(ミキティーワークス代表 久保田美紀)主催のもと、7月11日に来日記念交流会が都内で開かれた。 シン・グァンス先生は韓国農林省が、伝統食品の継承・発展のために伝統食品名人を指定しているが、それには厳しい審査があり、食品製造部門の人間文化財いわゆる日本の人間国宝に値するといわれ、1999年には韓国政府より伝統食品名人に指定された方である。 先生が韓国の伝統衣装で登場すると参加者から大きな拍手が沸き起こった。先生は恐縮し、照れたようにほほえみ日本語で「私はシン・グァンスです」と両手を合わせ丁寧にお辞儀された。先生の笑顔で会場の雰囲気も瞬時に温かさに満ち溢れた。 まずは2007年韓国MBCにて制作され・放映された先生のドキュメンタリーの映像を観ながら「シン・グァンス茶」について説明してくださった。その茶畑は一般的なイメージとは違い、お茶の木は竹林の中ですくすくと育ち、農薬・肥料・科学燃料・機械を一切使わず、水さえも与えない究極のオーガニックと言える。その根はまっすぐ地中深くに張り、隣り合う竹や他の植物とお互いを邪魔することなく、地中の滋養や大地の精気を吸い取り成長するというからすばらしい。そしてそれこそが深い味わいを生むという。初めて見る茶畑の様子に、参加者はみな興味深く耳を傾け見入っていた。製法は伝統製法の釜炒りで、300℃の鉄釜に葉を入れすばやく炒るというもの。 炒った後、さらに水分を出すために手で揉むのだが、のびのび育った葉は力強く揉んでもちぎれない、お茶を飲んだ時にお湯で開いた葉を見ると、元の葉の形のまま残っているのは驚きで名人の技だと実感させられた。 お茶の興味深い話にはもちろんだが、シン・グァンス先生の人柄が感じられるようなその訥々とした優しい語り口調に参加者はすっかり引き込まれていた。きっとペ・ヨンジュンも今回の参加者と同じように先生の話に引き込まれていったのではないだろうか。先生のもとを訪れ、6時間ほども滞在したというからよほど居心地が良かったと思われる。 ペ・ヨンジュンが茶畑に2度目に訪れたのは2009年の6月の夕方で、夕食を食べることも忘れ、先生とお茶の作り方やお茶の歴史の話をしたという。彼は二煎目のお茶を飲む頃はまだボーっとした顔をしていましたがでも五感を使って味わうという話をして、三煎目のお茶を飲んだ時、目がぱっと開き「そのまま伝わってくる感じがします。おなかの中がやすらいで、背中が温かくなる感じがします。そしてその気が首まであがってきて、頭の中にパーっと広がってくるような感じがします」と真剣な顔で伝えたという。ペ・ヨンジュンの鋭い感性、感受性の豊かさ、探究心の強さを思わせるエピソードを披露してくれた。 「お茶の深い話を初めて聞きました」と言ったペ・ヨンジュンであったが、残念ながら訪問した時はすでに本は編集の段階。当初は先生の話を本に入れる予定はなかったそうだが、ペ・ヨンジュンは「先生の話を私の本に載せてもいいですか」と聞き、「でも、すでに編集中のために全部はいれられません。でも茶畑からお茶を作る時の写真を全部撮らせてください。また本を作る機会があったら先生のお話を入れたいです」と語ったそうだ。また、先生に「茶畑を育ててみたい」「お茶畑がほしいです」と言い、初めて来てそんなことを言ったのはペ・ヨンジュンだけだったので、彼の熱心さと探究心の凄さに大変驚いたという。 ペ・ヨンジュンと話しこみ、気がつくとすでに3時間が経過し、お茶はすでに十五煎ほど飲んでいたと言う。それから慌てて近くの食堂で一緒に夕食を取りお酒も飲み、その後再び戻ってお茶を飲んでいると、時間は0時を回っていた。 しかしあまり帰る気になれない様子で、再び『お酒が飲みたい』と伝えたそうだ。(笑) よっぽど居心地が良かったと思われるエピソードに参加者も大爆笑した。先生は当時お茶作りの時期でもあったため、「また次回」ということになり、ペ・ヨンジュンも「また近いうちに先生に会いに来たいです」と言って帰路についた。先生は自分が終わりにしようと言ったものの、大変名残り惜しい気持ちが残ったとその時の心境を語った。なかなか帰ると言わなかったペ・ヨンジュンもきっと同じ気持ちだったのではないだろうか。 普段余りテレビを見ない先生は、訪れた長髪の青年が、ペ・ヨンジュンと思わなかったようで、心が純粋で勤勉な青年と思い接したことも、ペ・ヨンジュンには良かったことだろう。今でも先生にとってペ・ヨンジュンは感性の鋭い、お茶の話をして楽しい一青年で…先生と熱心な生徒のような関係と思われる。 お茶を愛する先生の心が伝わってくる、温かく楽しい交流会であった。 先生も日本で初めて会うペ・ヨンジュンファンとの出会いをとても喜んでいる様子だった。ペ・ヨンジュンではないが、また先生に会いたくなる気持ちがよくわかる。現在は、本を読んで関心を持った人が先生のところを訪問するツアーもあるという。 先生のお人柄、少人数で随時訪れる人にも快く対応してきたが、その都度仕事を中断しなければならないという弊害が生まれてしまった。それを受けてお嬢さんがまとめてきてくださると父も助かると懇願され輸入元Miki-Tea Worksがこの9月に先生の心に触れるツアーを企 画したそうだ。 ペ・ヨンジュンが結んでくれた縁を大切にしていきたいと、参加者は口々に語っていた。まだまだここに書ききれないエピソードもある、是非一度先生の茶畑まで足を運び温かい人柄に触れてみてはいかがだろうか。 申秀茶(シン・グァンス茶) Miki-Tea Works(ミキティーワークス)http://www.meijin-cha.jp/
by joonkoala
| 2010-07-21 07:36
| ぺ・ヨンジュン
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