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朝鮮日報6/15☆【コラム】「欧州の韓流」めぐる二つの課題(上)(下)




*朝鮮日報   2011/06/15 15:32:30
【コラム】「欧州の韓流」めぐる二つの課題(上)


 2008年冬、フランス・パリで初めて韓流の力を感じる機会があった。金融危機で世界中が大騒ぎだったとき、フランスの経済学者アグリエッタ教授に会うことになった。急なインタビューの要請に「休暇中だから駄目だ」と言っていた老教授は「韓国の記者だ」という言葉に「時間をつくってみよう。列車に乗る前に事務所で少しだけ会おう」と時間を取ってくれた。同教授の事務所を訪ねたとき「特別待遇」の理由が分かった。壁には韓国映画のポスターが所狭しと張られていた。「妻が韓国映画マニアなので…」
 韓国映画のおかげで助かった経験はほかにもある。6カ月ほど前、フランスの名門、パリ政治大学の副総長を務めた中国政治専門家、ジャン・ルーク・ドメナシュ教授に会った。大統領宮対外政策諮問委員を務めるほどの重要人物である同教授は、記者と会うなり、前日夫人と共に見た韓国映画『詩』の話を始めた。身近な話題があったせいか、すぐに親しみを感じ、そのおかげで中国情報機関の欧州での活動状況など、初対面では聞きにくい内密な話をたくさん聞くことができた。

 フランスの知識人やエリート層には、韓国料理愛好家が少なくない。外交家のパーティー会場で国防省幹部の夫人に会ったが、医師の同氏は「韓国料理は健康食として最高だ」と話し、チャプチェ(春雨炒め)やモドゥムジョン(さまざまな野菜や魚などに衣を付けて焼いた料理)など発音するのも難しい韓国料理の名前を次々と挙げた。パリでは韓国料理の需要が高まる中、韓国料理店の数が100店に迫っている。最近は、中国人が韓国料理店を開くケースまで登場した。

 静かに広まっていた欧州での韓流熱は、最近K-POPスターがパリで初の欧州公演を行い、さらに雰囲気が高潮している。欧州のK-POPファンの熱気は本当に高かった。公演が終わった後も名残惜しいのか、その場を離れられないまま韓国語で「サランヘ(愛している)」を連呼し、韓国人を見ると「アンニョンハセヨ(こんにちは)」と韓国語であいさつしてきた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


*朝鮮日報   2011/06/15 15:32:41
【コラム】「欧州の韓流」めぐる二つの課題(下)

 先日、作家の申京淑(シン・ギョンスク)氏がフランス語版の『ママをお願い』出版記念イベントをパリで行った。フランスの出版社の社長は「ベストセラー」を確信し、初版を2万部も印刷するという冒険に出た。この作品はスペインではすでに新刊小説部門でベストセラーのリストに入っている。
 このようにアジアに続いて、欧州でも文化、料理、文学、音楽のあらゆるジャンルで韓流の種がまかれている。今後、苦労して芽吹かせた芽をうまく育てていくという課題が残る。世界の文化の中心であるパリが、韓流の欧州進出の拠点だという点で、必ず解決すべき課題が二つある。パリ国際学生寄宿舎村への韓国館の設立と、韓国文化院の拡張移転だ。

 韓国人留学生のための寮となる韓国館は、専用文化空間を備え、欧州の青少年たちに韓国文化を伝えるベースキャンプの役割を果たし得る。フランス政府が無料で提供しているパリ市内の貴重な土地2300平方メートルをすでに確保しており、2500万ユーロ(約29億700万円)の建築費調達が課題として残っている。欧州市場で多くの利益を挙げている大企業がメセナ活動の一環として関心を寄せてくれればよいと思う。さらに一般のアパートの1階に間借りしているフランス駐在韓国文化院もきちんとした空間に移転し、1日も早く品格のある姿を備えるべきだ。

金洪秀(キム・ホンス)パリ特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
by joonkoala | 2011-06-16 17:43 | 韓国
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